科学研究が示した「体脂肪を減らす食事戦略」
「ダイエットにはプロテインが良い」
この話を聞いたことがある人は多いと思います。
しかし一方で、
- プロテインを飲んでも痩せない
- 逆に太る
- 運動しないと意味がない
など、さまざまな情報が溢れています。
では実際のところ、
プロテインはダイエットに効果があるのでしょうか?
今回は、アメリカの研究機関であるスキッドモア大学の研究を中心に、
科学的な研究結果をもとに解説します。
多くのダイエットが失敗する理由
ダイエット研究をまとめたレビューでは、
多くの人の体重減少は
約6か月で停滞する
ことが報告されています。
さらに
平均的な体重減少は
初期体重の5〜9%程度
と言われています。
つまり
多くのダイエットは
- 長続きしない
- リバウンドする
という問題があります。
研究で検証された「高タンパク食」
アメリカ・スキッドモア大学の研究では
肥満の男女を対象に
高タンパク食 + カロリー制限
を組み合わせた食事法が検証されました。
この研究では
40人の肥満男女
が参加しました。
そして
12週間の食事介入を行いました。
食事の特徴は次の通りです。
食事戦略
・1日4〜6回の食事
・タンパク質 約30%
・カロリー約25%削減
・週1回の軽い断食
さらに
朝食や昼食には
プロテインシェイク
が使われました。
12週間で起きた体の変化
研究の結果、次の変化が確認されました。
体重
−10%
体脂肪
−19%
腹部脂肪
−25%
内臓脂肪
−33%
さらに
血液検査では
- インスリン −40%
- 血糖低下
- レプチン −50%以上
など、代謝の改善も確認されました。
なぜタンパク質がダイエットに有利なのか
研究では、いくつかの理由が示されています。
① 満腹感が高い
タンパク質は
- GLP-1
- PYY
などのホルモンを増やし
食欲を抑える作用があります。
② 消化にエネルギーを使う
タンパク質は
摂取カロリーの
約20〜30%
が消化に使われます。
脂質は
約0〜3%
です。
つまり
同じカロリーでも消費エネルギーが多い
のです。
③ 筋肉を維持しやすい
ダイエットでは
脂肪だけでなく
筋肉も減る
ことがあります。
しかし高タンパク食では
筋肉量の割合が
9%増加
しました。
筋肉が保たれると
基礎代謝が下がりにくい
ため
リバウンド予防にもつながります。
重要な注意点
この研究は
「プロテインを飲めば痩せる」
という意味ではありません。
実際には
・カロリー管理
・食事バランス
・食事回数
・断食
など
複数の食事戦略を組み合わせています。
つまり
ダイエットは
1つの食品ではなく、食事全体の設計
が重要です。
ダイエットで実践できるポイント
研究結果をもとにすると
一般の人でも実践しやすい方法は次の通りです。
① 朝食でタンパク質を摂る
例
- 卵
- ヨーグルト
- 納豆
- プロテイン
② 1日3〜5回に分けて食べる
血糖値が安定し
食欲をコントロールしやすくなります。
③ タンパク質量を増やす
目安
体重1kgあたり1.2〜1.6g
④ 極端な食事制限をしない
継続できる食事が重要です。
まとめ
今回紹介した研究では、
高タンパク食とカロリー管理を組み合わせることで
- 体重 −10%
- 体脂肪 −19%
- 内臓脂肪 −33%
という変化が報告されています。
もちろん、
プロテインを飲むだけで痩せるわけではありません。
しかし研究からわかるのは、
タンパク質を意識した食事やプロテイン摂取は
- 食欲コントロール
- 筋肉量の維持
- 代謝の低下を防ぐ
といった点で、
体脂肪を減らす食事戦略として有効な可能性があるということです。
そしてこれは
運動やトレーニングをしている人に限った話ではありません。
ダイエットをしたい一般の人にとっても、
プロテインを上手く活用することは
無理のない食事管理を助ける一つの方法になるかもしれません。
科学的に効果が示されている食事習慣を
日常生活に取り入れる。
無理なダイエットではなく、
継続できる方法を選びながら
健康的に体脂肪を減らしていきましょう。
📚参考文献
Arciero PJ, et al.
Protein-Pacing Caloric-Restriction Enhances Body Composition Similarly in Obese Men and Women during Weight Loss and Sustains Efficacy during Long-Term Weight Maintenance.
Nutrients. 2016;8:476.



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